あだち菜うどん・あだち菜パスタの乾麺
■指定されている場所: 足立区
あだち菜うどん、あだち菜パスタは、足立区の農・商・工・福祉が連携して開発に取り組んだ足立区の新たな名産品です。あだち菜(足立区で生産される小松菜)を練り込んだうどんとパスタは、あだち菜の風味と緑の色合いを楽しめる着色料無添加の麺です。
現在の足立区は、江戸時代には、その近郊の農村で、野菜の栽培が盛んでした。当時は「青菜」と呼ばれていた小松菜もその一つでした。
出荷前のあだち菜
あだち菜うどんの調理例
あだち菜うどんもパスタも、開発は生麺から始められました。あだち菜うどんは、生のあだち菜を、ミキサーでジュースにしたものを小麦粉と混ぜ合わせて麺にしています。野菜を混ぜた麺は、小麦粉に対して野菜分を1 ~ 5% 程度混ぜるのが一般的ですが、開発段階で練り込む方法を試行錯誤した結果、生麺にフレッシュなあだち菜を20% も練り込むことに成功しました。チュルチュルとコシがあり、小松菜の色鮮やかさを楽しめる上に、栄養豊富なうどんが完成しました。食べ方は基本的に「つけうどん」で、東京の郷土料理である「武蔵野うどん」風のスタイルをイメージしています。これらの製造はすべて足立区の製麺工場で行われています。
通常の麺の4倍時間をかけた熟成乾燥
あだち菜うどんを給食に取り入れてもらった際、「給食は熱々ではないので、パスタが食べたい」という生徒からのリクエストがあり、その期待に応えて開発がはじまりました。あだち菜パスタは、フェットチーネです。生麺に続き、おみやげ乾麺も開発されました(開発のために、クラウドファンディングによる資金調達も行われました)。
あだち菜パスタの調理例
(モン・シュリンプ・アダチーナ)
あだち菜パスタは、練り込んだデュラム小麦100% のパスタに、生のあだち菜換算で50g 以上を含んでおり、プッツリ、ヌルっとした食感と共に、あだち菜の色合いも楽しめます。水捏ね製法を用いた乾麺も開発され、パッケージには、助六を愛した女性である「揚巻(あげまき)」がデザインされています。
あだち菜うどん・パスタが足立区発信の東京新名物となることを目指し、さまざまな取り組みがなされています。2014 年には、日本全国から強豪の集まるうどん天下一決定戦に出場し、初陣ながら8 位入賞を果たし、2017 年には「あだち菜うどん&あだち菜パスタ 料理コンクール」が開催されました。
画像提供:NPO法人あだち菜うどん学会