多摩川烈華【優秀賞】(令和元年)
■指定されている場所: 世田谷区
多摩川の水辺で開催される世田谷区たまがわ花火大会は、2019(平成31)年で第41 回目を迎えました。2017(平成29)年までは、夏の8 月(の第3 土曜日)に開催されてい
ましたが、豪雨などで天候の不安定な夏を避けるため、2018(平成30)年以降は、気候が安定している秋の10 月に開催されています。花火の打ち上げ玉数は約6,000 発。1994(平成6)年以降は、川を挟んで向かい合う川崎市で行われる川崎市制記念花火大会と同時開催しているため、さらなる盛り上がりを見せています。
秋の夜の乱華【優秀賞】(令和元年)
どれほど大きな花火を打ち上げられるかは、打ち上げ場所から近隣の建物や来客者までの保安距離がどれほど確保できるかにかかっています。その点、世田谷区たまがわ花火大会は、広々とした多摩川の河川敷やグラウンドを使用しているため、都内では珍しい、開花時の直径が320m にもなる10 号玉花火や、全長600m にも及ぶオリジナルの3D 花火を打ち上げることが可能となっています。また、8 号玉花火による100 連発も見ものです。
世田谷区たまがわ花火大会は、毎年異なるテーマを設定し、1 時間という打ち上げ時間で花火の種類や音楽や様々な要素を組み込んで表現し、来場者に楽しんでいただく工夫を凝らしています。過去のテーマの一部を紹介します。
第41 回 2019(令和元)年 『輪~花火で繋がる時代、場所、心~』
第40 回 2018(平成30)年 『彩(いろどり)~未来につながる親和の夜空~』
第39 回 2017(平成29)年 悪天候のため中止
第38 回 2016(平成28)年 『華 ~未来に向かって咲かせよう輝く夢の大輪~』
第37 回 2015(平成27)年 『輝き ~未来へはばたけ世田谷の力~』
躍動【優秀賞】(平成31年)
当初、世田谷区が資金のほとんどを賄っていました。しかし2007(平成19)年から区民が有料協賛席を購入し、協賛できるようになりました。夜店も地元から募り、毎年約60 店舗が参加します。こうして区民参加型でまかなう花火大会へと成長しました。花火を見るだけでなく、大会翌日にはボランティアによる「たまがわグリーン作戦」と呼ばれる清掃活動が行われているのも特徴です。
ハートフル世田谷【最優秀賞】(令和元年)
昼の午後3 時からステージイベントが開催されるため、会場で夜の花火大会を待つ人たちを飽きさせない工夫がなされています。令和元年の場合、駒沢大学吹奏楽部による演奏や駒沢大学アカペラサークルによる歌唱、大道芸パフォーマンス、和響太鼓による演奏、地元中学校を中心に結成された絆合唱団の歌唱などがステージで演じられました。
彩の大輪【優秀賞】(平成31年)
また、会場内で開催された東北の復興支援物産展では、ずんだだんごや牡蠣味噌、牛タンつくね串などの特産品を味わうことができました。花火大会後には、たまがわ花火大会写真投稿コンテストも開かれます。このページで紹介している花火写真も、このコンテストの受賞作品です。写真のキャプションの【優秀賞】や【最優秀賞】というのは、このコンテストでの受賞歴を意味しています。