アジアゾウの「はな子」のパネル
■指定されている場所: 武蔵野市
井の頭自然文化園は、井の頭恩賜公園の一部であり、敷地の約3 分の1 の面積を占めています。井の頭自然文化園は、武蔵野市と三鷹市にまたがっており、武蔵野市側には資料館、彫刻館のある動物園(本園)、三鷹市側には、水生物館や水鳥の展示がある水生物園(分園)があります。井の頭自然文化園は、1942(昭和17)年、「行楽の間に自然科学の知識普及の向上に寄与する」という目的のため開園しました。
「リスの小径」には、ニホンリスが放し飼いにされており、足元を走る姿や、エサを食べる姿を見ることができます。「モルモットふれあいコーナー」では、モルモットを、直接抱っこして鼓動や温かさを感じることができます。さらに、ツシマヤマネコ、フェネック、カピバラその他、多くの動物も飼育されています。いきもの広場では、一年中いろいろな生き物がやってくるので、飼育されていない、野生の生きものとの出会いを楽しむことができます。ゾウ舎には、かつてはアジアゾウの「はな子」が飼育されていました。2016(平成28)年、日本で飼育されたゾウの中では最高齢となる69 歳で亡くなりました。動物展示施設のほかに、山野草園、シャクナゲ園、ツバキ園に加え、スポーツランド(遊園地)や彫刻園もあり、見どころ満載です。
ツシマヤマネコは、対馬だけに生息する野生のネコで、国指定の天然記念物です。井の頭自然文化園は、環境省のツシマヤマネコ飼育下繁殖事業に協力しており、繁殖対象で非公開の2 頭がいます。さらに、昨年11 月に名古屋市東山動植物園から来園したメスの「もも」が展示されています(2019 年現在)。
彫刻園(左が彫刻館A館、右が彫刻館B館)
彫刻家・北村西望(せいぼう)は、長崎平和公園に設置された「平和祈念像」の作者として知られています。平和祈念像の原型を制作したアトリエが、現在、「アトリエ館」となっています。彫刻園内の「彫刻館A 館」、「彫刻館B 館」、および、野外にも作品があり、あわせて約200 点展示されています。
「童心居(どうしんきょ)」とは、「あかとんぼ」や「シャボン玉」で知られる詩人・野口雨情(うじょう)が、創作活動を行うために吉祥寺の自宅の庭に建てた書斎です。1959(昭和34)年、井の頭自然文化園内に移築されました。
オオサンショウウオ
井の頭恩賜公園の池のほとりにあり、カモ類やサギ類など水辺にすむ鳥たちが展示されています。